2019年1月17日木曜日

仁王-Compete Edtion-は買うな!というお話



仮面ライダーニオーウ

さて、今更仁王。
年末のウィンターセールで3000円ちょっとでDLC全部入りが売っていたので、
ついつい手を出してしまったわけですよ。
それがとても面白い。
だが、買うな。というお話です。

何故買ってはいけないのかという点だけ話すと、
ただのネガキャンになるので控える。
まずはこのゲームの魅力を軽く紹介する。

このゲームに興味あるのは殆どがデモンズソウルから続く、
ソウルシリーズのファンだろうか。
巷で話題の「死にゲー」である。
とても個人的な話ではあるが、
ソウルシリーズは「死にゲー」ではないのでそう言われるのは癪に障るが。

ストーリーは、戦国時代の真っ只中にイギリス出身のウィリアムが色々あって、
黄金の国ジパングに赴くが、
そこは話に聞いていた華々しい島国ではなく、
死と怪異が満ち溢れていた島だったー
というお話。
怪異、そう本作は妖怪が平然と登場する。


なのに武将はコーエー作品なのにアニメ的な脚色は殆どない。
そういう意味ではかなりシリアスな一作となっている。
外国人のサムライが刀を持って、
妖怪をバッサバッサ斬り捨てるという点が最大限の魅力だろうか。


さて、本作の特徴をかいつまんで説明すると、
ソウルシリーズよりも戦闘に重きを置いた点だ。
スタミナをダメージに変換する戦闘システムや、
死亡すると経験値をドロップする仕様。
体力筋力技量魔力奇跡と同等のステータス振りなど、
ソウルシリーズを遊んでいればまず困る事はないだろう。
というか全く同じだろ!と言う点が多々ある。


変わっているのは戦闘システムで、一つの武器種に3つの構えがあり、
威力の高いがすきが大きい「上段構え」
それなりの威力ですきもそれなりの「中段構え」
手数が多くすきも少ないが、威力も低い「下段構え」
これらをリアルタイムで切り替えながら戦う。

それと本作の一番の持ち味である「残心」システムだろう。
攻撃時にタイミングよく構えボタンを押すと、
その消耗したスタミナを一定値回復する出来る。
ジャンル違いにはなるが、
Gears of Warのタクティカルリロードシステムのソウル版か。



本作には武器種ごとにスキルツリーが存在し、
それを掘り進めていくと「武技」と呼ばれる技を習得出来る。
刀スキルだと受け流しからのカウンターや、
大太刀ならば下段中段の弱攻撃から、上段の強攻撃に繋ぐ連携技。
鎖鎌なら相手を引き寄せ、大型の敵には逆にフックのように近づいたりなど、
セット出来る技は限られるが、種類も中々に多い。
そしてその「武技」はゲーム的にも非常に強力でダメージ補正も大きい。

仁王は「構え」「残心」「武技」の3つで成り立っている。
これぞサムライの道。

次の装備関連の話だ。
本作はハクスラ要素を含んでおり、装備にレベルが設定されており、
高レベルの装備がステータスが高く、
装備に付与されている能力が何種類か存在する。
敵に殺されてしまうと、
ソウルシリーズの血痕のように血刀塚というものが出来上がる。
これを調べると死んだプレイヤーをゴーストとして蘇らせ戦う事が出来る。
倒すとそのプレイヤーが装備していたアイテムをそのままドロップする。


ハクスラながらアイテム掘りの為に同じボスを周回するなど、
クリアまではそんな作業は必要がなく、どんどん新しい装備が手に入り楽しい。
装備にも同じシリーズを揃えると発動するセット効果もあり、
サムライかニンジャか妖術かのビルドを組むなどの楽しみも増える。

本作はとにかく戦闘に特化した作品だ。


それでいてなんちゃって日本ではない、ちゃんとした日本を舞台に、
外国人のサムライが妖怪をバッサバッサと斬り倒していく…
神ゲーなのでは?????とお思いの諸兄もいるだろう。
実際めっっっっっっっちゃ面白い。面白いが、ここからが不満点だ。

まず大前提として、最初に述べた通りソウルシリーズは死にゲーではない。
基本的に主人公は人外に片足を突っ込んでいるのか、
プレイヤーと敵とのバランスは五分五分、ボス相手ならばこちらが少し不利、
そういったパワーバランスであり、そのバランスを腕で補う作品だと思う。
各種トラップも辺りをしっかり観察しながら慎重に進んでいれば、
初見殺しトラップ含めて殆どが対処可能だろう。
2作目以降遊ぶソウルシリーズが実際その傾向にあるだろう。

だが、仁王に関しては人間と妖怪、パワーバランスが違いすぎる。
こちらは3連撃のコンボを2,3回叩き込んでようやく妖怪が倒せるのに対して、
相手は1,2回攻撃を当てられればすぐに落命する。
火力も体力もそうなのだが、大前提として相手が強すぎるのだ。


まあ人と異形、怪異だもんね。仕方ないよね。と思えば、
そもそもそのへんの野武士に2回斬られても死ぬ。
なんだこいつら…


回復アイテムは有限で、エスト瓶に当たるものはなく、
感覚で言うとデモンズソウルに近く、
序盤は回復アイテムの確保が殆ど出来ない状態で、
一発被弾→回復2つ使って全快→被弾
なんていう悪夢のようなサイクルもある。

全体的にソウルフォロワーの中でもシステムが作り込まれているのに、
この敵のOPすぎるバランスで台無しになっている。
とは言えサブクエストやら血刀塚での装備収集を行えば何とかクリア出来る。

問題はクリア後だ。
クリア後ではウィリアム最後の戦いを描くDLCストーリーが始まるのだが、
そのストーリーは後日談DLCというよりも、最早「仁王2」と言えるような展開。
戦国時代の終わり、ウィリアムの最後も見届けたくなる。
しかし難易度が急上昇する。

ザコ敵はどれも堅いし火力は高い。
レベルを上げて体力を伸ばしても増える量は雀の涙。
ボスに至っては強い攻撃を喰らえばワンパン。
二週目でレベルを上げて準備してから、一周目のDLCに挑むという構成になるだろう。
こっちはDLCシナリオを遊びたいだけで、二週目は興味ないんだが?

(#^ω^)

(#^ω^)


ググるとアクション苦手でもクリア出来るなどとほざいている記事もあるが、
あんなのは嘘だ。
スキルツリーをアンロックするのにサブクエストをクリアしないといけないが、
そのサブクエストは装備を持ち込めずに、指定装備で戦わないといけない。
アクション下手くそならそれも難しいだろう。


本編クリアまでも厳しいが、その後が地獄。
まだ本編までなら敵の強さも何とかなったが、DLCボスで完全にコントローラーをおいてしまった。

上で上げた本作の特徴は作り込まれており楽しい、
しかし敵のOP具合で全てをぶち壊している。
何時間、何十時間もかけて二週目以降を遊んで準備しないとDLCシナリオの結末さえ見させてくれないのか。
本作はアクションゲームとして見るにはバランスが破綻しており、
RPGとして見たとしてもレベルを上げて何とかなるような敵の火力ではない。
最悪のアクションRPGとも言える。

一方で仁王は所詮はただの人間だ。
異形に殴られれば致命傷はわかる、人間の攻撃が痛手なのもわかる。
だが人間相手でもアホみたいに堅いのは許せない。


如何にソウルシリーズが丁寧に作られているバランスかわかる。
実際3に至ってはDLCラスボス以外はかなり難易度を抑えて作っているのがわかる。
Bloodboneはシリーズでもかなり難易度が高いが、
あれはソウルシリーズのファン向け作品である。
そもそも仁王と違って歴代ソウルシリーズの中でもプレイヤーキャラ性能が最強。
異形の存在と正面かち割って殴り合える性能だ。
そもそも仁王は一作目でこの難易度というのが狂ってる。

結論。
総評としては加点方式なら90点だが、
減点方式なら敵の強さで-5000000000000000000点
といったところだ。

確実に面白いし遊ぶ価値がある、が、
シナリオに興味がある層やアクションが苦手な層は絶対に買うな。
ウィリアムの旅の終焉を見届けるには多大な準備時間が要求される。
一部のマゾゲーマー以外は絶対に買うな。以上です。

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