2019年1月21日月曜日

2018年個人的Game of the year


毎年、年が明けてから行うGame of the Year記事はっじまっるよー!
例年通り、発売日ではなくその年に遊んだゲームから、
個人的にビビっときたタイトルをピックアップしていく。


  • ベストアクションゲーム:Bloodstained:Curse of the Moon


Bloodstained自体は最早語る必要はないか。
オーソドックスな2Dアクションゲームだ。
元々はBloodstained:ritual of the nightが本編と位置づけられ、
本作はそのスピンオフ兼前日談となっている。
2Dアクションメーカーの老舗、インティ・クリエイツが制作する。
侍の主人公、斬月が3人の仲間と共に悪魔と戦う物語だ。


基本的には面クリア型のクラシカルなスタイルではあるが、
本作では仲間チェンジの概念が存在し、仲間を切り替えて進む。
序盤は1つのステージをクリアする毎に仲間が一人加入する。
新しい仲間はそれぞれを固有の能力を持っており、
その能力で戦闘で優位に立ったり、ショートカットを通過する事が出来る。
仲間の力をあわせてエンディングまで戦う事となる。


ところがどっこい、本作はマルチエンディングだ。
仲間と戦い抜く終わり方もあれば、誰とも仲間にせずにクリアするなどのルートもある。
そして…

主人公の斬月は特定の条件下で新しい技、ソウルアーツを獲得する事が出来る。
ダブルジャンプや、ジャンプ斬り、ダッシュ、チャージ斬りを習得出来る。
開発元はインティ・クリエイツ?
…これはもしやロック○ンゼロでは…?
という程のプレイフィールになるのも面白い。
そこまで行くと最早別ゲー状態となり、今までとは変わったゲームプレイになるのも面白い。


本作は構成が非常にうまい。
ストーリー上でのプレイヤー誘導の構成が完璧すぎるのだ。
恐らくプレイヤーは最低でも4週はするだろう。
する必要は全く持ってないのだが、誘導と構成が完璧すぎるので自然と遊んでしまう。
特に恐らく2週目を遊んだ時の構成は感服するだろう。
そして3週目を遊んだ時には1週目と2週目が如何に楽な旅だったか知らしめられるだろう。
仲間の有無で大幅に変わるゲームプレイは見事だし、
ストーリー的にそれを落とし込んでいるのも素晴らしい。
最終決戦の内容もそれまでのゲームプレイを活かした熱い展開なのも良い。


2Dアクションゲームが嫌いでなければ手にとるべきゲーム。
恐らくこの完成度は本編は超えられないだろうと思っている。
特別なメッセージ性や、哲学性などはないが、
一つのゲーム、一つの作品としての完成度がとてつもなく高い一作だ。


  • ベストシューティング部門:Warframe


身内の人は知っているだろうが、Warframeにずっぷりのゲームライフなのだ。
遊んだことがない人は恐らく誤解している、
へんてこなキャラが織りなすTPSくらいの印象しかないだろうが、
全然そんな事はない!
本作はハイスピードスラッシュシューターなのだ。



本作独自のシステムとしてバレットジャンプというものが有り、
スライディング中にジャンプすると、弾丸のように射出するジャンプが行える。
そもそもがスライディングするだけでかなり加速するのだが、
そのバレットジャンプを行うと更に速度が出る。
スライディングとバレットジャンプを行い、マップを蹂躙していく。


本作は近接武器が強い、非常に強い。
敵のHPが2万だとして、スナイパーでヘッドショットすると5万などのダメージが出るが、
近接武器でスライディングしながら攻撃すると広範囲に回転斬りを行うのだが、
それを行うと20万や50万ダメージがポンポン出る。
しかも範囲攻撃だ、銃で戦うのが馬鹿らしい。


そして近接武器はロングソード、デュアルソード、ヘビーソード、
ハンマー、マチェット、ウィップ、ウィップソード、マチェット、
ブーメラン、格闘、ガントレット、クローなど様々あり、
それぞれにスタンスと呼ばれる固有コンボモーションが存在する。
シューターの中で近接攻撃にこれだけ力を入れているゲームもないだろう。


またキャラごとに4つのアビリティを所持しているのだが、
序盤はエネルギーが少ないので必殺技の感覚でしか使えないが、
ゲーム後半に差し掛かるとエネルギーを気にせずにバシバシ撃てるので、
広範囲殲滅技をバシバシ出せるド派手で爽快感あふれる無双ゲーとなる。


移動はスライディングとバレットジャンプで蹂躙し、
スライディング格闘や銃で敵をあっという間に殲滅する非常にゲームテンポが早いのが本作の売りだ。
操作している楽しさでこれを超えるシューターはまずないと言っても良い。

本作は武器やキャラにレベルがあるのだが、
上限はレベル30でFarmマップにでも行けば20分でレベル30まで到達する。
育成自体もかなり楽なゲームだ。
そして新規もすぐに上級者になれるのが売りだ。
本作の強さは全て武器・キャラに装着するMODで決まる。
レベルを上げても何も強くならない、MODの空き容量が増えるだけだ。
そのMODも武器毎・キャラ毎に使いまわしが出来るのも嬉しい。
必要なMODさえ手に入れればすぐに上級者と同じ強さになる。


更に言うとそのMODもプレイヤー同士のトレードが行えるので、
極論課金マネーを使ってプレイヤーと取引をすれば、
本当に一瞬で上級者レベルの強さとなれる。


本作での課金は強くなるまでの時短要素でしかなく、
課金での時短をしなくても普通に遊べば問題がない。
1年に3000円程課金するだけで数百時間以上楽しめるコスパが魅力だ。
課金マネーもログインボーナスで割引もあるなど頭がおかしい


余談ではあるが、やはり強武器というものが存在しているのだが、
強武器は得てして人気であり、弱武器は趣味武器であり見向きもされない。
しかし本作にはRiven MODというシステムが存在する。
このRiven MODは中身がランダムのステータスがついており、
基本的なダメージアップやら、攻撃速度アップ、弾速アップや状態異常確率アップなど
様々なステータスが付与されるのだが、
武器毎に人気・使用度から算出したRiven性質が5段階あり、
使用度が高い順に1~5のRiven性質が設定され、
一番使われている物は性質1、使われていないものは性質5になる。
数字が大きければ上記のランダムステータスの補正が大きくなる。
例えば性質1のダメージアップならば+60%ダメージアップなどだが、
性質5のダメージアップなら+250%ダメージアップなどになる。
つまり弱武器だろうが、その武器に愛があればエンドコンテンツに持っていけるレベルに強くなるシステムがあるのだ。
一般的に人気のない弱武器でもエンドコンテンツで無双出来るという素晴らしいシステムが存在する。
これは非常に嬉しい。


また本作にはあまり知られていないが、
豪華なムービーが用意されたメインクエストが存在しており、
ゲーム終盤から遊べるようになる。


そこではWarframeを操るテンノとは何者か、
Warframeという存在が何者かなどの根幹の設定が明かされ、
それと同時に新しいシステムなども追加される。
何気のそのストーリーは公式レベルでネタバレが禁止されている珍しい作品だ。


また近年はオープンワールドが追加されたり、
釣りや採掘、動物保護なども存在する。
更には3つのパーツを組み合わせて制作する、
オリジナルの近接武器に、オリジナルのピストル制作などもある。
始めるなら無料なので是非一度触ってほしい。
また昔ちょっと遊んだけどすぐにやめてしまったという人も是非復帰してほしい。
上記のバレットジャンプを筆頭に様々な要素が追加されている。


また2019年には宇宙戦艦を操作して戦い、
途中で宇宙戦闘用ウィングを装着して、敵艦隊に潜入し、
内部工作をした後に脱出、自分の宇宙戦艦の波動砲を撃って敵戦艦撃破!
というわけのわからない新モードや、
前述のメインクエストの追加なども様々な新しい要素が待っている。
是非もう一度触って欲しい。
ただし時間泥棒な程に面白いので注意だ。


ニンジャなら無料、日本人は先天的にニンジャなので全員無料で遊べるぞ!


  • ベストナラティブ部門:Final Fantasy XV


まず結論から言う。
褒められた作品ではないが、大好きだ。
PC版を買ったので各種DLCは同梱済み。
ストーリーの補完も最初から体験出来たのと、
中盤以降の展開も強ち嫌いではないので楽しめた。
勿論色々言われている点もわかる。
それでも好きな物は好きなのだ。


結局あの4人がわちゃわちゃするのが好きだった、大好きだ。
何気ない会話がとても心地よく、ずっと聞いていたかった。
彼らの旅をずっと見ていたかった。
ずっと見てきた彼らの旅で思い入れは出来た、
だからこそのあのエンディングだと思っている。
あの2つの終わり方もとても好きだし、バッドエンドだとも思っていない。
夜明けは訪れるのだから。


しかしスクエニはそれを否定した。
本編の運命を覆し、大団円を迎えるというDLCを発表した。
それは本編の終わり方をバッドエンドと言っているようなものだ。
だが、それは全プレイヤーが望んだ事なので良い。
問題はそのDLCの開発の中止が発表された。
ということはこの物語はバッドエンドで終わり、という事なのだろうか。


この物語は大好きだ。
公式でバッドエンド、と言われても大好きだ。
道中の旅がなければ大嫌いになっていたのかもしれない。


やっぱりこのゲームが好きなのだ。
ならばナラティブは成功したと言える。


  • ベストハートフル部門:大神-絶景版-


PS2でリリースされた伝説的なタイトル。
4度目程のリリースだろうか。
デビルメイクライやビューティフルジョーなど、
多彩なアクションゲームを生み出した神谷Dの作品。
…なのだが、主人公は犬。
端的に言うと、犬が主人公のデビルメイクライだ。


犬と言ってもただの犬ではない。
天照大神をモチーフにした神の一人、アマテラスが主人公だ。
絵本のような世界を舞台に、
闇に落ちた日本を救うためにアマテラスが全国行脚の旅に出る。
そこで神と人との出会いと別れを描いていくのが本作だ。


戦闘システムは二種類の武器での攻撃を使い分けるオーソドックスな戦闘。
また戦闘後には戦闘時間と被ダメージによる評価があり、
テンポの早いスタイリッシュな戦闘も相まって、デビルメイクライのような感覚だ。


本作独自の要素として、筆しらべと呼ばれる
筆で画面に絵を書き、様々な現象を起こす事が出来る。
横に線を引けば一閃といい、オブジェクトを切ることが出来る。
本来は謎解きなどに使うのだが、これは戦闘中にも使用可能だ。
相手を筆で塗りたくれば目潰しなど、謎解き・戦闘両方に使える。
ボス戦も一定の手順を踏まないといけないなどもある。
謎解き要素もそこそこあるが、なんともカプコンが作ったゼルダの伝説に感じる。


ゼルダの伝説は戦闘はおまけで、メインは謎解きであるが、
大神に関しては謎解きがおまけで、戦闘がメインのようだ。
そこは流石アクションゲームメーカーのカプコンと言ったところか。


そして個人的に気に入ったところは「レベル要素の排除」だろう。
成長要素自体はあるのだが、最大体力を増やすなどと言ったもので、
それこそ氏のデビルメイクライやベヨネッタのような、
ああいう成長要素と思ってもらうと良い。
近年の作品ならば、確実に経験値とレベルが実装されているだろうが、
本作はそれを排除したので非常に遊びやすい。
成長要素とお金の要素はあるので、
お金を稼いで武器を買ったり…というのはある。
そういった要素が好きな人も苦手な人も楽しめるようになっているのが嬉しい。


筆しらべが革新的(といっても十年以上前)で、
アクションも楽しいが、それ以上に素晴らしいのがストーリーだろう。


全国行脚の旅、という時点で惹かれるものがあるのだが、
かわいい犬の神様であるアマテラスと、
一緒に冒険の旅についてきてくれる相棒の一寸法師を筆頭に、
様々な魅力的なキャラクターが織りなす魅力的で暖かな物語。
全国行脚が終わる時に何が起きるのか、
ここでは深く言及しないので、是非楽しんでほしい一本。
最終決戦は涙で画面が見えなくなる事は必至だろう。


  • ハートフルボッコ部門:みずいろブラッド
2018年の初頭、Doki Doki Literature Club!を遊んだ。
Steamでリリースした当初から気になっていて、
ウィッシュリストには入れていたが、日本語翻訳が来るまで寝かせていた。
そして日本語化が来たのでプレイした。
それはもう悪意の塊だった。
何を意図しているかわからない不快感。
ハートフルボッコにされるかと思った。
しかし、それは違った。
結局の所あのゲームは「愛の物語」だったのだ。
ハートフルボッコではなかったのだ。

そんなこんなでハートフルボッコにされつつも引きずっており、
ハートフルボッコ部門入賞かーと思っていた矢先に、
DDLCを超える地獄のゲームが目の前に現れた。
みずいろブラッドだった。


このゲームはとってもたのしいゲームだよ!
みずいろちゃんと、そのお友達のおりなす学校生活のおはなしだよ!
いろいろなたのしいミニゲームを遊びながら、
みずいろちゃんが学校を卒業するまでのおはなしを描くよ!


みずいろちゃんは入学式でみかけた加藤くんに一目惚れ!
時にはストーキングしたり!惨殺されたり!
恋のライバル、かまぼこのラブネリちゃんとなぐり合ったり!
そんなたのしい毎日をおくるよ!

ミニゲームではおもに言葉遊びを題材にしているよ!
表示される絵にふさわしいことばを入れるミニゲーム!


みたいなかんじで、てきとうな言葉をいれてね!
ほかにも、うんちをよけながら走るジャンプゲームとか、
むずかしい漢字の読みをこたえるミニゲームとかもあるよ!
ゲームしながらべんきょうもできるんだね!すごい!
とってもおもしろいゲームだから、みんなも絶対あそんでね!

そんなわけあるか、そんな万人受けするような普通のゲームを取り上げるものか。
本作は地獄のゲームだ。
確かに上記の内容は嘘偽りはない。
少しでも調べればサジェストで、
「みずいろブラッド 鬱ゲー」なんて出てくるレベル。
ジャンルはバイオレンスブラッドコメディとも言うべきか。
公式サイドではコミカルアンド・センチメンタル・アンドデスメタル
と呼ばれているカオスっぷりだが…まさしくそうか。
シュールとカオスとバイオレンスが渦巻く学園生活を体験する。
しかし、途中から雲行きが怪しくなる…


最終ステージは本作のミニゲームという媒体を、活かした
非常に感動的な演出が存在する。
筆者は涙で前が見えなかった。

ある種のカタストロフを迎える本作だが、
本作を遊ぶだけなら、とても気持ちの良い終わり方となる。
しかし、本当の地獄、本当のカタストロフはゲーム外に存在している。

公式サイトのBlogにてみずいろちゃん、
ひいてはあの世界の後日談が語られる。
十数年後の世界を描いた衝撃の後日談。

地獄の道を進むみずいろちゃん、
そんなみずいろちゃんが送った
友達と笑い、泣き、喧嘩した…様々な思い出が詰まった楽しかった青春、
それは唯一輝いていた一瞬の煌めき。
その一瞬の煌めきを切り取った奇跡のような時間。
それが、この「みずいろブラッド」だ。
(Blog読み終わった後、一週間は思いを馳せて泣いてました)


  • ベストホラー部門:Biohazard7:Resident Evill


やはり老舗ブランドの力は凄かった。
まずはタイトルがずるい。
日本名・海外名をそれぞれサブタイトルにするという試みがもうずるい。
最終回かな?と思う程のずるさ。



田舎の巨大な屋敷を舞台に一般人が恐怖を味わうお話なのだが、
何者かわからない「家族」達から逃げ惑うゲームプレイが楽しい。
昔のバイオハザードを思い起こすような閉鎖的な空間に、
田舎の屋敷だからといって無茶だろと思うような仕掛けなど、
旧作ファンには嬉しい作りとなっている。


「家族」達はゾンビではないので知能もあり、会話も出来る。
時偶現れて会話シーンが発生するのは、
ゲーム的にも緩急がついており好印象だ。
「家族」の一人、ジャック・ベイカーは死んでも再生し復活する。
そもそも主人公は軍用ですらないポケットナイフとハンドガンくらいしか持っておらず、
彼を再生に追い込む事すら、ほぼ不可能に近い。
貧相な装備に倒せない相手から追跡される…というゲームプレイはやはり怖い。


また本作は所謂ザコ敵も数える程しか存在しない。
今までのコンバットシューターではなく、本当に昔のようなプレイフィールだ。
難易度にもよるが弾薬もそれなりにシビアで、
ザコ敵の体力も多く、ヘッドショットを何回も打ち込まないと倒れない。
装備の貧弱さが恐怖を生むのだ。
…ショットガンを入手するまでは。


ショットガンを手に入れても弾薬などの資源問題は付きまとうし、
ボス戦になると一気に資源を消耗するのはさながら「サイコブレイク」だ。
しかしその段階まで行くと最早一般人主人公というのは忘れてしまう。
噂ではただの一般人ではなく、アンブレラ関係者という話もあるが果たして。


ストーリー的にも捻っており最後まで飽きないのではないだろうか。
しかし遊んでいるとこれはバイオハザードではない?という疑念に駆られる。
面白いのだがバイオハザードの名前を使う必要はあったのか?
しかし最後まで遊べば何故バイオハザードなのかという疑問も解消される。
最後の戦いでもシリーズのお約束は踏襲しており、
やはり本作はバイオハザード以外の何物でもなかったのだと思う。
(一般人がRPG使うのは流石におかしかったか)



比較的ホラーに徹した本作だが、DLCでははっちゃけており
2つの後日談エピソードではめちゃくちゃである。
1つはマグナム、ショットガンなどフル装備で暴れ、
もう1つは素手で雑魚敵もボスも殴り殺す最強の男が登場。
公式の煽り文句で「怒りの鉄拳でベイカー家の悲劇に終止符を打て」
などと言われてる時点でお察し。
内容自体は少しギャグっぽい感じはあるが、
完結編に相応しいシリアスな展開と結末だ。


ホラー作品としても出来もよく、サバイバルゲームとしての側面もあり、
やはりサバイバルホラー、バイオハザードだったのだろう。
このクオリティならば2のリメイク、そしていつの日か来る「8」も楽しみだ。



  • ベストファイティング部門:Blazblue Cross Tag Battle


まず筆者は格ゲーが大の苦手だ。
複雑なコマンド入力、それだけではなくそこから派生するコンボ。
そしてそのコマンド入力とコンボ暗記を超えた先に待つのは、
実戦でアドリブのように求められるコンボ。

格闘ゲームでパンチキックをぶちこむのは好き…
でもコンボなどの敷居が高いから遊べない…
なんて方も多いのではないだろうか。
そんな問題をぶっ飛ばしたのが本作、Blazblue Cross Tag Battleだ。

Blazblue、Persona、UNDER NIGHT IN-BIRTH 、RWBYのキャラが集合、
2on2で繰り広げる格闘ゲームだ。


本作の何がそんなに良いのか。
それはパッドで遊ぶアクションゲーム化した事だ。

従来の格ゲーでは「チェーンコンボ」というシステムがあったりするのだが、
これは弱パンチ>中パンチ>強パンチと、
弱い順に攻撃を繰り出すと、硬直キャンセルし、
隙をなくした状態で次の技に繋げる事が出来るシステムだ。
そしてそこから↓↘→パンチキック同時押し、
そのようなコマンドを打ち込み一連のコンボとなる。

そこに途中で上攻撃を使って敵を浮き上がらせたり、
複雑な必殺技コマンドを使ったりと、
通常攻撃ですら何種類モノボタンがあり、更にコマンドなど…
そこまで行くと最早覚えられない。
コンボコマンドトレーニングモードなどもあるが正直初心者には辛い。


そこで本作はアクションゲームとしての作りを行った。
上記の「チェーンコンボ」を、
たった1つのボタンを連打するだけで出せるようにしてくれた。
必殺技のコマンドは健在だが、キャラ毎に別々だったコマンド入力
本作は全員コマンド入力を統一している事により、どのキャラを使っても技を出せるという事が可能になった。


しかもそのコマンドは初心者でも入力出来るもので、
従来のようなレバーをグルングルン回したりするゲキムズコマンドはない。

キャラによってコマンドが違って全く操作出来ないなどもなく、
ボタン連打による「チェーンコンボ」に↓↘→パンチorキック
これだけで全キャラの操作が可能となった。
2on2といういくつものキャラクターを使う本作ではとてもありがたい。



BlazblueやPersonaなど、他の格ゲーでもスタイリッシュモードという、
ボタン連打だけで超必殺技まで出してくれる初心者モードはあるのだが、
あくまで従来の操作とは分けて存在していた。
それを使うのは下手の横好きとしては舐められている感じもあるし、
自分で操作している感覚が皆無なのだ(練習でうまくなれよという話)
本作は全員が同じ操作方法である。
初心者も上級者も同じ土俵で戦える本作は非常に偉大だ。

初心者向けになったからといって、上級者向けではないとは言えず、
各種上級者向けコンボも存在する。



しかし初心者でもそれらに挑戦する敷居はかなり低くなっている。
コマンドも簡易化され、ボタンも簡易化されたので、
それだけコンボを繋ぐ意識にだけ集中すれば良いのだ。

試しに前作のBlazblueを触ってみたが全くまともに戦えなかった。
それだけ本作が遊びやすいという事だろう。
アクションゲーム化した格闘ゲームは、初心者への敷居を大きく下げる事に成功し、
だからといって遊びごたえがなくなったわけではないのは秀逸の一言。
勿論アクションゲーム化した弊害もないことはないが、
それ以上に敷居が下がった事に喜ぶべきではないだろうか。
ウィークエンドフリープレイなどに来たときに少しでも良いから、
トレーニングモードやCPU戦に触れてほしい物である。
マジで。


  • ベストギミック部門:Braid


知ってる人は知っている超有名マイナータイトル(頭痛が痛い)
元々積みゲーと化しており、身内からも絶対好きでヤバイタイトルだからやれ。
と言われていたが、パズルゲームの類は苦手なので5年程眠っていた。
しかし、おもしろゲーム番組「勇者ああああ」で本作のプレゼンが行われるとの事で、
何の因果か、数年越しに急いでクリアする事となった


ゲームとしてはオーソドックスなプラットフォーマーに、
独自の要素として時間のギミックが組み込まれている。
主人公は時を操り、時間を戻したり早送りする事が出来る。
このゲームでは敵に衝突し、死亡しても時間を巻き戻す事で"なかった事"に出来る。
なのでゲームオーバーという概念が存在しない、当時からすれば珍しいタイトルだ。

ワールドごとに時間操作のルールが変わっていき、
光っているオブジェクトは時間操作に干渉出来ないワールドや、
巻き戻す前の自分がゴーストとして登場するワールドなど、
これらを駆使してパズルを解いていく事となる。



ワールド突入すると日記という形式で本作のストーリーが語られる。
それはBraid-三つ編み-のように入り組んだ構造となっている。

そして最終面に突入すると、そのねじれた三つ編みは紐解かれていく。
ここまでのゲームプレイは全てその、最後の瞬間の為にある。
何故なら本作は…

「"なかった事"になんて出来るわけがないよなぁ…?
 お前は本当に自分の意志で時間を操っていたのか?」


ベストコンバット部門:龍が如く0 誓いの場所



2018年にはPC版もリリースされた龍が如く0。
本作はシリーズ入門に最適であり、事前知識も必要なく遊べ、
シナリオの出来も非常に良く出来ており、
更には今作できちんと完結しているので安心して遊ぶ事が出来る。

さて、龍シリーズは海外名ではYakuzaと呼ばれている通り、
ヤクザ…極道にフィーチャーしたゲームである。
殆どのゲーマーはヤクザ達の話、という時点で嫌煙しがちだろう。
まずはこの点についての印象を払拭させてほしい。


内容は確かにヤクザ物なのだが、中身は現代版ファイナルファンタジーなのだ。
ヤクザを題材にしているのは、現代日本で好き勝手に暴れる為の舞台装置のためである。
巨額の金が動いたり、誰かが始末されたりとドラマが動かしやすい。
現代日本で戦う理由を作るために選ばれた題材に過ぎない。
たったそれだけのためである。
2においては大阪城が縦に真っ二つに割れて、中から金色のお城が地面から出てくる、
なんてお馬鹿な展開もある。
シリーズによっては裏ボスがビームを発射したりもする。
そう、これは現代日本を舞台にしたファイナルファンタジーなのだ。
そして主人公達は絶対に殺しはしないし、薬物などの展開にも手は出さない。
だからヤクザ物が苦手だから~といって手を出さないのは勿体無いのだ。

閑話休題、ここからは本題であるコンバット部分について語っていきたい。


近接戦闘がメインのゲームとしては最上位の完成度を誇る龍が如くシリーズ。
基本的なシステムとしては弱攻撃と強攻撃の組み合わせで出せる技が変わる、
敵を掴めば、そのまま殴ったり投げ飛ばしたり、後述するヒートアクションが使用可能だ。
そしてガードに回避とアクションゲームとしては非常にオーソドックスな作りになっている。


敵を攻撃したときの爽快感が素晴らしいタイトルで、
ザコ敵はサクッとなぎ倒して気持ちがいい戦闘が出来、
ボス敵はしっかりとしたアクションゲームになっているのだが、
基本は拳で殴り合う戦闘なので、若干格闘ゲームのような感覚にも陥る。


本作の特徴としてヒートアクションがある。
所謂必殺技だが、このヒートアクションは状況によって出せる技が変わってくる。
自分と相手の位置、相手の状態、壁際や場所…そして自分が装備している武器など、
概ねのシリーズで100種類近くのヒートアクションが使用できる。


よく練られた上質なシナリオに加え、格闘ゲームのようなやりごたえのある近接戦闘。
コンバットゲームとしては破格の出来だ。
2019年にリリースされるであろうYakuza Kiwamiもベストコンバットとなる事だろう。



  • Game of the Year:星のカービィ スターアライズ


皆さんは近年の星のカービィシリーズを遊んだことがあるだろうか?
殆どの人はスーパーデラックスだとか鏡の大迷宮とかで止まっていないだろうか?
実は桜井政博氏が抜けた後のカービィはとんでもない事になっている。

その後のカービィは壮大なストーリーを展開する三部作になっている。
まずは序章を描く星のカービィWii。


本作ではハルカンドラと呼ばれる星からやってきたマホロアを主軸に話が展開していく。
そのWiiの作中で夢の泉で登場した「スターロッド」と、
スーパーデラックスの銀河にねがいをで登場した「ギャラクティック・ノヴァ」
これらが出自がハルカンドラ由来の物で有ることが示唆された。

そして二作目の星のカービィ トリプルデラックス。
これは3DSでのリリースとなる。



突如としてプププランドに巨大な樹が生えてしまい、
カービィの家も一緒に樹に天空まで連れて行かれて、
仕方なくカービィが原因を探索する物語だ。
新たにビッグバンカービィという、全てを吸い込む能力が登場。
本作は道中ストーリーが殆どなく、ラスボス戦~EDで一気に物語を畳み掛けてくる。
本編自体は単体で楽しめる内容となっているのだが、
クリア後のおまけモードで過去作と強くリンクしている。
これが後に重要な展開となってくる。
また本作からラストバトルがとてつもなく素晴らしい演出で、
激アツ必至となっている点も見逃せない。

次は三作目の星のカービィ ロボボプラネット
これも同じく3DSでのリリースとなっている。


前作の事件を解決したカービィだが、新たにプププランドをキカイ化しようとする、
ハルトマンワークスカンパニー社と戦う事となる。
キカイ化というテーマなだけにステージも機械に侵食され、雰囲気がいつもと違う。
またカービィ側はロボボアーマーというロボットに乗り込み立ち向かう。
カービィとロボボアーマーとの友情、キカイ化しようとする敵など、
カービィシリーズの中でもかなりシリアスな内容となっている。
ストーリーもとても悲しい物で、下手をすればカービィは投石されてもおかしくない程の事を行うのだが、
いつも通りご飯とお昼寝の為にプププランドを守って戦った勇者の事は誰も責めることは出来ないだろう。
そして本作では前作・前々作の伏線が一気に回収され、
ラスボス戦に至っては過去作を遊んでいると目が飛び出る程衝撃を受けるだろう。
過去作リスペクトがとてつもないのだ。
そしてそのラスボス戦の演出はグレンラガンを彷彿とさせるような熱い代物となっている。


ロボボプラネットで三部作完結といった内容となったが、
続編である星のカービィ スターアライズが発売された。
スターアライズはそれまでの三部作を主軸に、過去作全てを内包した完結編となり、
それこそ劇場版のような出来となっている。

本作のストーリーは比較的あっさりしているが、
ラスボス以降の展開がとんでもない事となっている。
特に触れるべきは、今回で星のカービィシリーズ完結という点だろう。
ラスボス戦での説明文に「星のカービィ さいごの敵をやっつけよう」という記述があったり、
スタッフの各種インタビューでも「最終回のつもりで制作した」などという発言もある。
またゲーム内の様々な要素がそれを示唆している。
が、勿論カービィシリーズが終わったわけではない。
今後も本編カービィも出るだろうが、
1作目から続くカービィの戦いの物語は今作を持って完結したのだ。
それだけは確かだ。
恐らく次の本編カービィは何年もの間でないだろうし、
出たとしても従来のゲームプレイからは逸脱した物になる可能性が高い。


話は逸れたが、本作は最終作だ。
サブタイトルであるスターアライズ、星の同盟の通り。
本作では歴代のヘルパー達が大集合し、カービィのお供となるのだが、
それとは別にドリームフレンズと言う、歴代本編カービィから一人ずつキャラが登場し、
カービィと一緒に戦ってくれる仲間となる。

デデデ大王やメタナイトは当然だが、
あのマルクやダークメタナイト、ドロッチェ
更には悪名高いWiiのマホロアなども星の同盟になる。


今まで敵だった者達が全員仲間となり、今作の最終決戦に挑むのだが
その演出が非常に素晴らしいので是非直接自分の目で見届けてほしい。
星の同盟の意味がわかるだろう。



そしてラストボスなのだが、その相手がとてつもない相手だ。
トドメの演出は鳥肌が立つほど素晴らしい出来であり、
とてつもなく熱く感動的な演出となっているので必見だ。
これまでのカービィシリーズの集大成であり、最後の相手に相応しい相手となっているのと同時に、
そのラストボス戦でカービィの出自・もしくは正体が明かされる事となった。
正体に関しては色々な説があるのではあるが、
真のラスボス戦を終えた後の描写を見る限り、カービィの正体は確定したも同然だろう。
サブタイトルであるスターアライズはダブルミーニングでもあり、
そのもう一つの意味は真のラストボスを倒した時に明らかになるだろう。


ゲーム自体はシリーズでもぬるい方で、誰でも楽しめる。
クリア後のコンテンツは総じて難易度が高く、ゲーマーでも楽しめるだろう。
真の最終決戦に挑み、クリアするのはゲーマーでなければ大変か。
それでも初心者救済策はいくつかあるので懐いゲームとなっている。


昔のカービィで止まっている人は是非三部作を遊んでから…
もしくは3DSのトリプルデラックスから、このスターアライズを遊んでほしい。

初代から25年続く物語を展開してきた星のカービィシリーズ。
いくつかの伏線と謎は残したままではあるが、現状は一旦の完結となる。
ここまで大量の伏線を仕込み回収し、壮大な物語を組み立てのは拍手を送らざるを得ない。



何故カービィが戦わなければいけないのか、
様々な謎が明かされ、カービィの正体まで言及され、
星のカービィ最後の戦いを描いた本作。

星のカービィ スターアライズは評価されなければならないだろう。

-総括-
2018年はあまりゲームを遊べず、
例年に比べて10数本ほど減っている。
またその影響か、2017年程の心に響くタイトルには出会えなかった。
2019年はキングダムハーツやBloodstainedを筆頭とした大型タイトルや
小粒なインディーズゲームのリリースも多数用意されている。
2018年よりも期待出来る一年が待っていそうだ。

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