2017年3月23日木曜日

Robo Recallレビュー:VRゲームの基準となる傑作グラブシューター


もがれる機体の断末魔!

Robo Recallは先日、Oculus StoreでOculus touch所有者向けに、
無料リリースされたVRシューターだ。
筆者はHTC VIVEとReviveでのプレイを行った。

パット見ならば、粗製乱造されたVRシューターのように見えるが
しっかりとプレイする事で作り込まれたデザインを垣間見た。

今回は以下の3つの項目ごとに解説する
・基本操作
・独自システム
・デザイン

  • 基本操作
タッチパッドを押すとテレポート移動が可能。
Reviveでのプレイ時では、スティックをタッチパッドで代用しているので、
タッチパッドを押すだけではなく、スティックを倒す要領でスライドさせる。
そうするとテレポート後の向きが指定出来る


武器は4つまで装備出来る。
サイドアームを腰のホルスターに2つ、
両肩にプライマリを2つ装備可能だ
それぞれの場所に手を伸ばし、グリップボタンを押す事により持つ事が出来る。
銃を持っているときにトリガーを引けば射撃が可能。

ここまで見るだけだと、他のVRシューターと同じように思えるのだが、
本作にはいくつもの独自システムが存在し、
それらが本作の完成度を高い次元に持っていく事に成功している。

  • 独自システム
本作ではリロードという概念が存在しない。
マガジンが空になれば、今持っている武器を捨てて、ホルスターから新しい武器を抜く必要がある。
しかしホルスターに新しい武器が補充されるには一定時間のクールダウンが必要だ。
連続で戦闘を行い続ければ、確実に銃弾が足りなくなる。
ではどうすれば良いのか?答えは簡単だ。
敵に銃を投げつければいい(Bordelands2で見た!!!)
独自の仕様として、敵に銃を投げつければマガジンがフルになるまで補充される。
つまり銃を撃ち続けて敵に投げつけ、跳ね返った銃を掴み、更に撃ち続ける。
といった戦い方になる。
そして銃を投げつけて、敵に命中させれば数秒間怯むスタン効果も発生する。
単純にリロードだけでなく、足止めといった戦略的なアドバンテージもあるのだ。



そしてもう一つの特徴である、グラブシステム。
本作ではいろいろなモノをつかむ事が出来る。
掴める距離になると、対象に○の表示が出るので、グリップボタンで対象を掴める。
敵を掴んで、そのまま四肢をもぎ、頭に拳を叩き込んだり、
掴んだ敵でヒューマンシールドとして利用したり、そのまま投げつけて敵を倒す事が出来る。
はてはこちらに飛びかかってきた敵を上手く掴んでカウンターとして利用する事も可能だ。
更には敵だけでなく、銃弾や敵の放ったミサイルすらも掴んで投げつける事が出来る。



これらのシステムを見ていくとグラブが中心に組み込まれている事がわかり、
ただ撃つだけのVR FPSなだけではなく、
それの歯車が上手く噛合い、円滑に回っている。
だからこそ本作は他のシューターよりも一歩先へと進んでいるのだ。

  • デザイン
さて、本作のデザインに関していくつか記していきたい事がある。

本作はOculus touchを所持している人は無料で入手する事が出来るが、
本来は2980円という、VRゲームとしては高価格に入る部類だ。
つまりはRobo Recallはリッチなゲームであり、敵の種類もそれなりに豊富で、
当然ながらボスバトルも存在する。
ボス自体は使い回しで何度か戦うのだが、そのボス戦自体の完成度は高い。
VR黎明期でこの戦闘は非常にエキサイティングだろう。
次に豊富なアンロック・アップグレードシステムだ。
敵を倒すとステージクリア後に経験値が取得出来、
レベルアップすると銃のリスポーンクールダウンの現象などの恩恵が貰える。



各ステージごとに設定されたチャレンジをクリアしていくと、
武器に装着出来るアタッチメントを獲得出来る。
ホロサイトやマズルブレーキ、レーザーサイトなど様々な種類が存在し、
その中から任意のアタッチメントをアンロック出来るので、長所を伸ばすか、短所を補うのかを考えるのも楽しい。

そしてレベルアップとアタッチメントで強くなり、更にハイスコアやチャレンジの達成を目指す…
そのサイクルが楽しく、リプレイビリティも高いと感じさせられる。
単純にコンバット自体が楽しく、そこにアンロックやアップグレード…
更には、チャレンジが加われば楽しくないはずがないのだ。
1ステージが15分から30分以内に終わる事を考えればサクッと遊べるのも魅力的だ。



またローンチの時点でModサポートも行っており、
テレポート移動しか出来ない本作が、スライド移動に対応したり、
Meleeシステムを組み込んだModなども開発されている。
流行るかどうかは別にして、ローンチ時点でのModサポートは偉大だ。
高い完成度のシステムに、プレイボリューム、アンロック要素にModサポートなど、
本作は今後のあらゆるVRゲームの基礎になり、目標となる。
特にVRシューターがリリースされれば、本作を引き合いに出される事になるだろう。

Viveのみの場合はOculus Storeで2980円で購入しないといけないが、
2980円の価値は間違いなくあるといえる。
毎日Steamストアでリリースされる少額で微妙なゲームに散財するくらいであれば、
一度ガツンと高価な本作に手を出してみる事をおすすめする。

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